羊水穿刺の模式図(松本雅彦:羊水穿刺・臍帯穿刺.図説産婦人科VIEW33,p.130,メジカルビュー社,1998より改変)
羊水穿刺・胎児染色体検査についての説明および承諾書
氏名: 様 説明日:平成 年 月 日
説明者: (自署)
同席者: (自署)
1)この検査は、超音波で胎児や胎盤の位置を確認した後に、母体の腹部から子宮へ細い注射針を刺し、約20~30 ml程度の羊水を採取します。
2)羊水穿刺により多少の出血や子宮収縮が起きたり、卵膜が破れて破水し流産にいたる危険性、また胎児死亡も300例に1例程度起こりうると言われています。したがって、検査当日は安静にし、その後も2、3日は無理をしないようにして下さい。もし下腹部の痛みや出血、破水感、発熱などがあればすぐに当院にご連絡下さい。
3)羊水採取が不可能な時がまれにあり、2~3回の穿刺でも採取できない時は1~2週間後に再度の穿刺を必要とすることがあります。
4)染色体分析を行うためには羊水中のわずかな胎児細胞を2週間培養して細胞を増やさなければなりません。この培養中に何らかの原因で細胞が増えず、分析ができなかったり、また分析結果が胎児の状態を正しく反映していないこともありえます。その際は再穿刺により再検査を行いますが、時間的に人工妊娠中絶の可能な妊娠21週までに結果報告が出せないことがありえます。
5)羊水穿刺の際には母体からの出血を全く起こさずに行うことは不可能です。もし母体が何らかの感染症の保因者であれば、この検査の後に母体からの血液を介して、胎児への感染を起こす可能性があります。また、Rh血液型不適合妊娠の場合には、胎内感作を起こし胎児の重症溶血性貧血を起こすこともありえます。
6)双胎以上の場合には、その情報が1児だけのものである可能性があります。
7)この検査は胎児の染色体を分析するものであり、染色体が正常であっても他の原因による先天異常や奇形が存在することも否定できません。
8)染色体異常は現在の医学では治しようのないものですが、その異常の程度は流産・死産を起こすほどの非常に重症のものから、正常の場合とほとんど変わらないものまで多種多様です。また、異常の受けとめかたや正常と考える範囲も十人十色です。したがって、染色体異常の結果がでても、その異常についての説明を十分に受けてから、妊娠を継続するかどうかをご夫婦で十分に話し合って決定して下さい。
9)この検査は結果によっては胎児の生死に関わる非常に重大な検査です。したがって、私たちも細心の注意を払って行っていますが、検査を希望される方も決して胎児の『品質検査』のような安易な気持ちではなく、厳粛な心構えで受けていただければ幸いです。
承 諾 書
私は以上の事項につき主治医より説明を受け十分に理解し納得しましたので、羊水穿刺を受けることを希望します。
平成 年 月 日
羊水穿刺の料金についてのお知らせ
羊水穿刺、染色体検査は保険外診療ですので、手技料、材料費、手術室使用料、染色体検査なとは自費になります。
(染色体検査は特殊な技術が必要であるため、院外の専門施設に依頼しています。)
自費費用明細(消費税込)
手技料 10,000
材料費 5,000
手術室病室使用料 17,000
染色体検査料 65,000
合計 97,000
(双胎の場合:染色体検査料は120,000になります。)
その他保険診療の3割負担があります。(外来再診料、超音波検査料、投薬料など、約数千円)
羊水穿刺により多少の出血や子宮収縮が起きたり、卵膜が破れて破水し流産にいたる危険性がありますので、2〜3日間かなり安静をおすすめします。
羊水穿刺後、下腹部の痛みや出血、破水感、発熱などを感じる場合、切迫流産で1泊2日末広本院に入院安静観察する場合に入院費は保険診療の自己負担金約13,000円になります。(健康保険証と診察券をご持参ください)
以上、ご理解頂いた上で検査をお受け下さい。
羊水穿刺記録
患者氏名: ID:
手術室入室時間: 年 月 日 時 分
BP / PR 他:
Echo: FHB + − Placenta: 前 後 右 左 子宮底
穿刺: blood tapping: − ± + 部位:
Echo: FHB + −
BP / PR 他:
退室時間: 時 分
Dr Nr
chromosome atlas
Down Syndrome
Q&A
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家系図の記載法
・各個人は、男女それぞれ□と○で表します。
・夫婦の関係は、それぞれを横線で結びます。
・血縁が明らかな近親婚の場合は、二重線で結びます。
・世代間は縦線で関係を示し、兄弟姉妹は横線を引いたあと、各個人が枝線でつながれます。
・病気が明らかな個人は■●で、保因者は
で、流産および死産は△で表します。
・世代番号は大文字のローマ数字で、各世代の個人を示す番号はアラビア数字で示します。
・死亡者は、右上から左下への斜線で示します。
・その家系を調査し、家系図を作成する契機になった個人を「発端者(ほったんしゃ)」と呼び、矢印で示します。